もし、この週末に初めて住宅展示場に行ってみようと考えているのであれば、くれぐれも、ご注意いただきたいことがあります。
気軽な気持ちで訪れたハウスメーカーのモデルハウスで、いきなり「この場で今すぐ契約しましょう」と迫られる可能性があります。
間取りが決まっていなくても「契約後に間取りは、いくらでも変えられます。」と言われる類の、よく聞かれる迫り方です。
土地や予算など何も定まっていない段階で、しかも一生に一度の大きな買い物なのに、まさかそんなことないだろう思われるかもしれませんが、こんなこともあるのだと、念の為ご一読ください。
二度遭遇した「とりあえず契約」を迫られたモデルハウス見学
我が家は、土地が決まっておらず、二軒目のローンが組めるかどうか不透明で、予算がかなり苦しい状況だったため、最初のハウスメーカー訪問では門前払いのような対応でした。
このため、他のハウスメーカーでも、相手にされない可能性が高く、まさか契約を急いで迫られるようなことはないだろうと高をくくっていたのですが、二度も初めて訪れたモデルハウスで契約を迫られる場面がありました。
豪華設備のローコストハウスメーカーに熱烈勧誘される
一度目は、当時建物本体価格380万円という、目を疑う価格の新聞折り込みチラシに惹かれて訪問した、ローコストハウスメーカーです。
この会社は、低価格で高級なキッチンをはじめ、豪華な住宅設備が付いていることを売りにしていました。
構造や断熱性能などには、詳しく触れないものの、長期優良住宅に対応しているので、断熱性能は高いという説明でした。今では、鼻で笑われそうな説明です。
とはいえ、キャンペーン限定の200万円値引きや、約400万円相当の豪華システムキッチンや収納が付くなどの特典は、かなりインパクトがあり充分惹きつけられました。
おまけに、全室照明やカーテンなどの費用も含んで、我が家の目安にしていた1500万円の予算内に収まる金額を提示されたときは、正直「こんな条件他にないのでは、ここで契約しておいても良いかも」と、心が揺らいだことを思い出します。
途中で合流した店長と共に、長時間に渡ってこのキャンペーンの申し込みに勧誘されたのですが、事実上なんらかの契約を求められている雰囲気でした。
契約してしまっていたら建物に合う土地を延々と探すハメになったかも
なんとか、冷静になって、その場でのキャンペーン申し込みを断ったのですが、モデルハウスから返してもらうまで、かなり押し問答に時間がかかり、夫婦で疲れ果てたことを今でも鮮明に覚えています。
後ほど、よくよく調べると、この会社は規格住宅のため決まった間取りから選ぶのが前提で、だから安く建てられるのだとわかりました。勧誘の際には、自由設計ではないという説明は一切なく、理解しないままに契約していたかもと思うと、背筋が寒くなります。
イメージした価格帯で建てようと思うと、そのプランに合う土地を見つけないといけませんが、そんな都合よく見つかるとは思えません。
そもそも、この会社はメーターモジュールのため、30坪程度の間取りでは、部屋に割り当たる分が狭く、気にいる間取りがないことも後で気が付きました。
自由設計にも対応できることも後から聞きましたが、自由設計の場合は、大幅に我が家の予算を超える金額になります。
ちなみに、キャンペーン申し込みを断った後も、期限を過ぎたキャンペーンを、「特別に適用するので・・・」と改めて売り込みがあったのですが、これで住宅会社のキャンペーンは、慌てて申し込まなくても良いのだと確信しました。
流れ作業のような説明と強引なキャンペーン申し込み勧誘
もう一つの会社もローコスト系のハウスメーカーです。
神奈川に進出したばかりの、新しくできたばかりのモデルハウスが美しく、見ごたえがありました。
外断熱による高気密高断熱を特徴にしているハウスメーカーで、吹き抜けに設置したエアコン一台で、モデルハウス全体を空調していたことも印象深いです。
しかし、一通り案内を終えたあと、合流した店長のプレゼンと勧誘の強引さが圧巻でした。
簡単なアンケートの回答で、こちらの情報は伝えたはずなのに、全くこちらの予算や要望を考慮する様子もなく、一方的にとぎれのない商品とキャンペーンのプレゼンテーションを延々と聞かされました。
脅しに近いキャンペーン勧誘と5万円支払いの要求
一方的なプレゼンテーションには、うんざりしましたが、確かにキャンペーンの内容や商品の魅力はあるので興味深く聞いていました。
しかし、面食らったのが、いきなり5万円を支払って建築申し込みをするよう要求されたことです。
当然、そんなつもりはないので現金の持ち合わせもなかったのですが、他のお客様も同様なので、クレジットカードで払っていただいているとのこと。
この時点で、我が家はいくつかハウスメーカーや、工務店をいくつか回ったあとだったので、免疫もあり冷静に話を聞けていたのですが、確かにこの勢いで申し込んでしまう人も一定数いるのかもと思ってしまいました。
事前に、このハウスメーカーは、強引な勧誘を受けるという情報を得ていたので、覚悟していたつもりですが、「こんなお得なキャンペーンに申し込まないなんて信じられない。」と罵倒に近い捨て台詞の応酬を受けたのには疲れ果てました。
最近でも、このような強引な勧誘をしているハウスメーカーや工務店が存在するのかどうかは、不明ですが、全く想定していないと面食らうことになるのでご注意ください。
ローコスト住宅を求める層は狙われがちかもしれない
どちらも共通しているのが、お得感のある豪華設備をネタにしたキャンペーンで、今すぐ申し込むのが得で、これを逃すともったいないと説得する点です。
我が家のように、限られた予算でも、少しでもお得に家を建てたいと、コスパの高い情報に敏感な層は、このような営業を受けやすいのではないかと思いました。
高級ハウスメーカーでも異次元な値引き合戦が繰り広げられると噂には聞きますが、ローコストハウスメーカーは、施主ごとの商談にも時間をかけないことで、コスト削減を意識している可能性があります。
となると、より短期決戦で白黒つけようとする傾向があるのもうなずけます。
当然、これも会社による、営業マンによると思いますが、ローコスト注文住宅を検討しようとする方は、念の為心の準備をしておかれることをお勧めします。
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