建築費1000万円台で実現した我が家の間取りは次のとおりです。
1階床面積 | 57.09㎡(17.27坪) |
2階床面積 | 44.73㎡(13.53坪) |
延床面積 | 101.82㎡(30.80坪) |
敷地面積 | 132㎡(39.93坪) |
部屋数 | 4LDK: LDK18.4畳,和室5.8畳,寝室8畳,洋室4.5畳,4.7畳,小屋裏収納8.8畳 |
約30坪の延床面積の総二階の建物ですが、二階に吹き抜けを設けているため一階の床面積が広く、LDK18.4畳+和室5.8畳の広々リビングを実現できました。
一階に一切廊下スペースがないことも、リビングが広くなった理由です。
床面積に算入されない固定階段式の小屋裏収納は当初の契約時は、約9畳だったのですが、建築中に運良く一畳分を増やしていただきました。
この小屋裏収納の収納力のおかげで、延床面積30坪の家でも広々と快適に利用できています。
続いて、その他のポイントも紹介していきます。
収納豊富な玄関まわり
我が家は北側の隣地境界から1mの距離を取って建物を配置しています。このおかげで丁度良い自転車を停めるスペースを玄関横に取ることが出来ました。
実は、元々南側の庭を広く取るため、もう少し隣地境界との間を狭くしたかったのですが、天空率による斜線制限の緩和を利用した結果、最低1m空けることが不可欠になりました。
結果的には、とても使いやすくなったので、1m空けて正解だったと思います。
玄関正面のトイレは、良い配置とは言えないのですが、他に方法がなく妥協ポイントの一つです。
当初、小さな収納スペースを確保するために1365mm(0.75畳)のトイレを考えていたのですが、工務店(アコルデ)社長から「一階のトイレとしては狭いだろう」とのアドバイスがありました。
改善案として、トイレを1畳に広げながら、間口1365の広い玄関クローゼットと、ドアの引き戸化の提案があり、最終案になった経緯です。
引き戸も4枚折戸の玄関クローゼットの建具も高価なはずなのですが、増額なしという神のような提案でした。
柱が邪魔な階段下洗面脱衣室
一階の広いリビングの実現の鍵となったのが、回り階段下に設置した洗面脱衣室です。これが出来て初めて、無駄な廊下を排除可能な配置となるのですが、あまり階段下に洗面脱衣室を配置する例がないため、本当に可能かどうか最後まで心配でした。
工務店が、なんとか洗面脱衣室を階段下で実現できることを約束してくれたのですが、一つ予想しない展開がありました。
それは、洗面脱衣室の真ん中に柱を立てなければならなくなったことです。
柱を立てなくても出来なくないらしいのですが、柱を立てた方が階段の強度に良いとのこと。
信頼できる社長の提案なので、断腸の思いでおまかせしました。
確かに柱は邪魔ですが、結果的に階段下を隅々まで利用して収納力抜群の洗面脱衣室になっています。
あえて横向きのキッチン
我が家のように南北に長いLDKの場合、一般的には炊事をしながらリビングを見渡せる方向にキッチンを配置すると思います。
しかし、我が家では、キッチンを横に向かせることで、より隅々まで無駄なくスペースを利用できるレイアウトを採用しました。
設計当初にキッチンの側面が柱二本分の壁になる予定だったので、テレビが見にくいのではという妻の心配があり、もやもやしていました。
ところが、建築中に現場監督から提案があり、柱一本にしたことで、かなりすっきりしています。
設計時点で決定していても、利用者目線で柔軟に変更を提案してくれる現場の姿勢に、助けられたエピソードの一つです。
設計時には、キッチン通路の入り口に配置したい冷蔵庫の奥行きが長く、出入りが狭くなることにも悩みました。
キッチンの位置を左(西)にずらすと、ダイニングスペースが狭くなります。
そこで、冷蔵庫の背面の壁を外に少しだけ外に広げることで、間取りを変えずに通路を広く取ることができたのですが、外観にも良いアクセントとなる段差を付けることができています。
三枚引き戸の和室
どんな意見を見ようとも、是非取り入れたかった仕様の一つが和室です。18.4畳のLDKと約6畳の和室を隔てる、三枚引き戸を引き込むと約24畳の広々リビングになります。
昔からリビング学習が好きな、現在大学生の次男の勉強スペースや、兄弟でトレーディングカードスペースとしても重宝しています。
多少雑然とするものの、三枚扉を閉めてしまうと目障りではなくなります。
これは、住宅展示場をまわっていたときに惚れ込んだ、理想的な30坪の間取りから、是非取り入れたいと思ったポイントの一つです。
この三枚引き戸のおかげで、広く開放感のあるリビングと、締め切って個別の部屋として使うことを両立できるようになったのですが、扉を引き込むための壁厚が必要というデメリットがありました。
壁厚のおかげで、和室が少し狭くなったため、畳を6枚敷くことができなくなったのですが、両端を板間にしたことで家具を起きやすくなり、結果的にとても使いやすい和室になっています。
この和室には、本棚を置きたかったのですが、畳の上に置くと凹みますし、畳の交換がしにくいですからね。
ちなみに、壁厚分だけスペースが狭い分既定の畳が使えず特注サイズになっています。
ところで、当時しらなかったのですが、我が家の卍型の畳の配置は、切腹の間とも言われる、縁起の良くない敷き方だそうです。
吹き抜けに面した2階寝室
一階を広くしながら、総面積を抑えるためという理由で吹き抜けを採用しました。
一般的には、下屋にするほうが安く済むそうなのですが、わが家の工務店の好意で、吹き抜けでも変わらない費用で対応してもらうことが出来ました。
当初は、調子に乗って吹き抜けにつながる2連の室内窓を計画していたのですが、窓一つで当時7万円以上すると言われて一つにしました。
結果的には一つで十分だったと思います。
クローゼットの横に手持ちの洋服ダンスをピッタリ置けるように設計しています。
ウォークインクローゼットは、どうしても人が立つデッドスペースが出来てしまうので、床面積が限られるわが家ではもったいないと思い、壁付けタイプにしました。
おかげで、クローゼットの前が十分な室内干しスペースとなり、とても重宝しています。
タンス置き場を兼ねる2階廊下
この家づくりでの大きな悩みの種の一つは、手持ちの家具の多さでした。これさえなければ、建売住宅でも良いと本気で思っていたので、注文住宅は選択しなかったと思います。
妻の両親からいただいた婚礼家具や子供用のたんすを処分するわけにもいかず、苦肉の策で考案したのが、2階廊下にたんすを設置する方法です。
整理ダンスと子供タンスは、家族全員で利用しますので、廊下に設置することで、人が通るスペースを廊下で共用できるようになり、スペース効率がよくなりました。
ファミリークローゼットが廊下にあるとも言えるかもですね。
もう一つのポイントが2階廊下にあえて、洗濯機を設置したことです。
当時住んでいた借り家が、浴室と洗面脱衣室が2階にある間取りで、洗濯物を、階段で上げ下げすることなく2階のバルコニーに干せる導線が使いやすいと、妻が気に入っていました。
当時の要望にも、妻の要望に「2階に洗濯機」と要望が残っています。
約4.5畳の子供部屋
子供部屋がどの程度の広さが必要かというのは、よく話題に上がるので、悩む人も多いと思います。
建売住宅だと、たいてい各部屋6畳程度割り当てられていますが、わが家は約4.5畳と最小限のスペースにしました。
収納も最小限ですが、廊下のタンススペースと小屋裏収納があるので、4.5畳で十分だったと思っています。
このような強弱が付けた選択ができるのが、注文住宅のありがたさですね。
ひとつ見逃していたのが、机の配置がカーテンの厚みを考慮出来ていなかった点です。なんとか修正が可能なタイミングで気づいて、あわてて修正したのですが、クローゼットの扉と部屋のドアの干渉対策が必要になってしまったのが心残りです。
建築途中で広くなった小屋裏収納
固定階段式の小屋裏収納も、わが家に欠かせない仕様でした。
このおかげで、各部屋の収納が最小限でも部屋が、物で溢れかえらずに済んでいるのだと思っています。
当初の妻の要望には、14帖以上の小屋裏収納にしたいと残っていたのですが、さすがにそこまでは出来ませんでした。
実際、どこかの工務店の事例で見かけので出た要望なのですが、延床面積30坪の家では、かなり屋根裏のとり方を工夫しないと難しいと思います。
実は、設計時点では約8畳だったのですが、建築中に一畳分のスペースを広げることが出来たというエピソードもあります。
今では、在宅勤務の書斎スペースとしても役立っています。
約11坪の庭と駐車場
約40坪の庭を運良く購入出来たことで、広い庭を実現できるとわかったときは、天にも昇る気持ちでした。
少しでも庭を広く利用できるようにするために、駐車場を道路側に面する位置にすることで、2.1〜2.4mという最小限の幅にしています。
デメリットとしては、玄関から駐車場が遠くなってしまったため、雨のときや荷物の出し入れに不便な点で、未だに妻からも不満の声があがることがあります。
庭をできる限り広く取るため、駐車場を2.1〜2.4mというギリギリの幅にした
計画中に、ホームセンターで格安の樹脂デッキに出会えたことも、大きい成果です。
7,200mm ✕ 1,800mmの樹脂デッキを約21万円という条件は、当時からずっと注意してみていますが、まず出てこないので、二度とない幸運だったと思います。
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