ローコスト注文住宅の仕様(基礎)

どんなお家

今回は、1000万円前半で建てたローコスト注文住宅の基礎の仕様です。

スラブ筋?D13って何?

注文住宅の仕様書には、暗号のような見慣れない記述がたくさん並んでいます。

わかりやすいキッチン設備仕様などについ目がいってしまい、理解しづらい記号は当時スルーしてしまっていたのですが、あらためて良く調べてみると、そういうことだったのかと今更ながら気づくことがあります。

「スラブ筋 直径D13・ピッチ@200」という記述は、

D = デコボコ鉄筋(異形鉄筋)

13 = 直径13mm

ピッチ@ = 200mm間隔で鉄筋を組むということのようです。

我が家は、配筋の様子を見学できなかったのですが、我が家と同じ工務店(アコルデ)で建てた先輩ブロガーさんが、工事の様子を写真で上げてくれています。

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瓦屋根などの重い建物などの場合は、よりピッチを狭く鉄筋の量を多くしたD13@150やD13@100を採用する場合もあるようなので、よく見ておきたいですね。

ベタ基礎が一番良い?

我が家の基礎はベタ基礎です。

家づくり初期に訪れた不動産会社で、ベタ基礎が良いと言われたので、そのイメージが強かったのですが、我が家が検討した会社に布基礎の会社はなく、ほとんどがベタ基礎を採用していました。

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当初、この説明でベタ基礎は高価仕様なイメージを持ってしまったのですが、高級なハウスメーカーが布基礎を採用しているのが意外で驚きました。
そこで建てた後に、布基礎を採用している積水ハウスで、なぜ布基礎をあえて採用しているのか聞いてみたことがあるのですが、なぜか話を逸して説明してもらえませんでした。

Webサイトには、「地盤に対して負担も少なく、よりキメ細かな対応がしやすい布基礎を採用しています。」と書いてあって、基礎の幅や鉄筋が我が家よりも太く明らかに強そうなのに、なぜアピールしないんでしょうね。

また、当時我が家が訪問したローコストハウスメーカーで、逆ベタ基礎と言われる、床下に空間がないタイプの基礎を採用する会社が2社ありました。この逆ベタ基礎を利用して地熱利用を売りにしている会社はお勧めしないと、聞かされたので、良くないイメージを持っていました。

今でも、一社は逆ベタ基礎を採用しているのですが、昨今の異常気象による水害の多さを見ていると、床下浸水しない逆ベタ基礎を採用するのも一理あるのではと、思ったことがあります。

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しかし、実は逆ベタ基礎は、床下がカビだらけになるリスクがあるようで、良いことばかりではないようです。

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もしかしたら、逆ベタ基礎による、残土処理が抑えられることでのコストダウン効果など、ローコスト住宅のシビアなコスト事情のほうが、採用理由として大きいのかもしれません。

もっともらしい理由の裏には、あえて説明されていない事実が隠れている場合があるので、よく調べて納得して決定したいですね。

鉄筋の太さの微妙な違い

当時は、鉄筋の太さや基礎のコンクリートの厚みに関心が薄く、ベタ基礎はどこでも同じものと勝手にイメージしていたのですが、よく見ると微妙に仕様が異なっていたようです。

例えば、前述の表は、我が家が建てたベタ基礎仕様ですが、最後まで悩んで比較したもう一つの工務店のベタ基礎仕様は、このように書かれていました。

赤いマーカーの部分の、D10・D13は、二種類の太さの鉄筋を併用していることがわかります。

我が家が建てたアコルデのベタ基礎では、直径D13とだけ書かれており、太い鉄筋に統一されている違いがありますね。

構造的には問題なくても、D10の鉄筋は施工中にすぐに曲がったりと、職人さんの効率にも影響するので嫌がられるという側面もあるそうです。

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ここでは、ベタ基礎としているだけで、配筋などの仕様は告示1347号の既定の遵守を前提に、あとは工務店判断となっていました。

告示1347号とは何か気になったので調べてみると、このような内容のようです。

[引用: ハウスプラスすまい保険 認定団体専用 認定団体検査員 現場検査マニュアル]

鉄筋は、最低限D10以上で、300mmピッチ以上が前提となっており、D10の鉄筋でも問題がないようですが、ローコスト注文住宅の我が家でも、少し余裕を持って設計されていることがわかり安心しました。

コーナー補強のあるベタ基礎

もう一つの我が家のベタ基礎の特徴は、コーナー補強が入っている点です。コーナーハンチとも言うようです。

この写真のように基礎のコーナー部分のコンクリートが太くなっています。

次の写真は、パワービルダーの基礎ですが、コーナー部分を比較してみると違いがわかると思います。

我が家が、比較して見送った工務店も、このようにコーナー補強がないタイプのベタ基礎でした。

一言でベタ基礎と言っても、このように、細かい点で異なる場合があるので、よく確認しておきましょう。

金物と基礎の仕上げ

ベタ基礎と柱を緊結する重要なホールダウン金物は、こんなものになります。

ごく普通の金具ですが、上棟のときに我が家の棟梁が、「この工務店の家は、金具が多くて大変。その代わり、しっかりした家」と言っていたことが印象的で嬉しくなったことを思い出します。

とはいえ、沢山ホールダウン金具を入れれば良いわけでなく、入れるバランスも大事という話もありました。

大手のハウスメーカーでは、独自の高性能の金具を使って、高い強度をアピールしていたりするので、一般的な工務店の金具で大丈夫かなと心配になるかもしれません。

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我が家は、適切な数を適切に施工してくれれば、一般的な金具でも充分な性能を確保してくれるだろうと信じています。

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我が家の場合、このような見た目になりました。

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この写真は、工務店からの引き渡しの後に、別の外構業者で花壇や天然石乱張り工事をしてもらっている途中の様子なのですが、外構業者からモルタル刷毛引き仕上げについて、事前に工務店に伝えて欲しいとの依頼がありました。

この写真のように、天然石乱張りをする部分の土を掘って一段地面が下がると、モルタル刷毛引き仕上げが、途中で途切れているのがわかります。

まれに、この刷毛引き仕上げが地面の上ぎりぎりで終わっていることがあり、コンクリートを施工したりすると、ちょっと足らないところが出てしまう場合があるそうです。

モルタルを継ぎ足して埋めるとムラになって、美しくなくなるので、なるべく地面を掘って深い位置まで仕上げておいて欲しいとのことでした。

一応、事前に伝えておいたおかげで、天然石を並べても高さが足らなくなることはなかったようです。

ただし、この部分を見ると、かなり際どいですね。

確かに、塗り残しの部分を補修した跡があると、目立つかもしれません。

我が家は、外構業者にはやめに現場を見に来てもらっていたので、間に合いましたが、特に別の外構業者に別途発注する場合は、このような視点もあるのだとご参考ください。

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